第203章

突然会場に乱入してきたのは、案の定、桜井美月だった。そして彼女の傍らには、桜井優子の姿もあった。

 二人がずかずかと足を踏み入れるのを見て、桜井有菜は思わず藤宮弘也の手にぎゅっと力を込めた。弘也はすぐさま彼女を自分の背後に庇った。

「落ち着いて。俺がついている」

 美月は会場に入るなり、声を荒げて罵り始めた。「この女の言うことなんて信じないで! 有菜は嘘つきよ! 中学生の頃から不良たちとつるんでいて、堕胎の経験だってあるんだから。素行も最悪だし、どうせそこの爺さんたちをたぶらかしたに決まってるわ。あんなに簡単に弟子入りできたり、博士号を取れたりするわけがない。全部嘘っぱちよ!」

 美...

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