第38章

木崎征は直接プールに飛び込み、桜井有菜に近づいていった。

「何をするつもりだよ、ちょっと遊ぶだけさ。怖がることないよ、俺はとても優しい人間なんだからさ!」

桜井有菜は木崎征が近づいてきた瞬間、足を上げて彼を蹴り飛ばし、すぐに越前美也の手を引いて岸に上がった。しかし、まだ歩き出す前に二人の男に行く手を阻まれた。

「お嬢ちゃんたち、そんな風に帰っちゃうのは良くないんじゃない?」

「そうだよ、そんな可愛い格好で。お兄さんがお酒をおごるよ、どうだい?」

この二人の下品な視線に桜井有菜は怒りを覚えた。そして背後では、木崎征がすでに岸に上がり、目を見開いて桜井有菜と越前美也を睨みつけていた。

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