第128章:グレイス

パックハウスの左手に広がる林の入り口付近、その木立の内側にメイジーと私は立っていた。アラナはブランケットの上に座り、ノートパソコンを広げたまま結婚式のあれこれを眺めている。色々とありすぎて、リースと私はまだ日取りを決めていなかったけれど、アラナは今のうちにリサーチを始めるべきだと強く主張していたのだ。手伝ってもいいかと聞かれ、私は猫の手も借りたい心境だった。もしリースが本当に私と結婚したいと決めてくれるのなら、彼を失望させたくなかったから。

「指輪、外したほうがいいよ」

私の視線が手元に向いたのを追い、メイジーが言った。

「どうして?」

彼女の指示に従うのをためらい、私は尋ねた。

「...

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