第154章:リース

「高校の時さ、私のせいでレオンのお父さんがすっごく怒って、レオンが一週間あんたの部屋に隠れてたこと、覚えてる?」

俺は笑って、ボトルをあおり、また一口酒を流し込んだ。

「覚えてるよ。俺が親に嘘ついてたのがついにバレた時、めちゃくちゃ怒られたからな。夕食のテーブルから食べ物を盗んであいつに運んでたのに、なんで親がもっと早く気づかなかったのか不思議だよ」

ヘザーは笑いながらボトルを取り返した。「あの時まで、ご両親はあんたのことすごく信頼してたもんね。あれ以来、お母さんは私たちの言うこと何ひとつ信じてくれなくなっちゃったけど」

「そもそも、なんであいつ俺の部屋に隠れる必要があったんだっけ?」...

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