第189章:リース

俺を鋭く睨みつけてくる番(つがい)を見つめ返した。いろいろあったにもかかわらず、俺は口元が緩みそうになるのを必死にこらえ、真顔を保った。強気になっている彼女を見て、俺は誇らしい気持ちになった。それに、こうして興奮している姿はたまらなく魅力的だ。

「グレース、これは重要なことだ。あいつらもここにいるべきだよ」俺は説得を試みた。

「学校だって重要よ」彼女は反論した。「あの子たちは学校に行く必要があるわ。こういう状況に適切に対処するためのスキルを学ぶためにね」

「ベイブ、この状況に『適切な対処法』なんてないんだよ」俺は優しく答えた。

「そうかもしれないわね」彼女は認めたが、すぐにこう続けた。...

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