第36章:リース

即座にパニックが俺の中で渦巻いたが、同時に怒りや苛立ち、そして彼女への深い懸念も込み上げてきた。この数分間で俺が発する言葉が、俺たちの残りの人生の行方を決定づけることになるだろう。激しい感情を抑え込み、冷静さを装わなければならなかった。だが、俺の反応が遅すぎたのか、彼女はすぐにまたボードに書き込み始めた。彼女は「または(or)」という単語を書き、道路上の矢印、そして首を切断された少女の絵を描いたのだ。

俺は湧き上がる戦慄を必死に抑え込んだ。彼女がトラウマを抱えていることは知っていたが、これだけのことがあってもなお、彼女は俺が自分を殺すと思っているのだ。そして、その答えは「イエス」である可能性...

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