第113章

彼女は顔を上げ、その瞳には恐縮しきった色が満ちていた。

昨晩、弟の杉本安を連れて住所の場所を訪ねたとき、彼女は完全に呆然としてしまった。

そこはただのアパートなどではなく、帝都の超一等地にある高級タワーマンションだった。出入り口にはコンシェルジュまで立っている始末だ。

室内の内装はミニマルでありながらも贅を尽くしており、どの家具も一目で高価だと分かる代物ばかりだった。

帝都でこのレベルの物件となれば、家賃は最低でも六桁は下らない。

それが二万四千? おそらく管理費すら賄えない額だ。

南は手を止め、視線を彼女に向けて、抑揚のない淡々とした声で口を開いた。

「どうした、住み心地が悪...

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