第118章

彼は目の前にある黄金色に輝く「帝王閣」のVIPルームのドアを指差した。その口調からは、今にも溢れ出しそうなほどの嘲笑が滲み出ている。

新谷杏那は彼の指差す方向へ視線を向けた。その瞬間、心の奥底に潜んでいた嫉妬が野草のように狂った勢いで増殖していく。

帝王閣!

ここは帝都全体を見渡しても最高峰の歓楽施設だ。彼女でさえ噂に聞いたことがある程度なのに、南ごときがどうして入れるというのか。

悪毒な思惑が脳裏をよぎったが、新谷杏那の顔には瞬時にして心を痛めるような表情が浮かび上がった。

彼女は目元を赤くし、手を伸ばして立花弘の腕を掴むと、泣き出しそうな声で訴えた。

「どうしてこんなことに…...

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