第151章

成功すれば、いまの医療の勢力図は根底から塗り替わる。

諦めるなんて、彼女の辞書にはない。

南は指先を疾風のように走らせ、短く切り捨てるように返信した。

【データは保全して。明日、私が直接ラボに行く】

送信すると、彼女はスマホを伏せてテーブルに置き、紙ナプキンを一枚取って唇の端を上品にぬぐう。

「ごちそうさま。みんなはゆっくりどうぞ」

そう言い残すと、周防家の面々の案じる視線を背に、南はまっすぐ立ち上がり、二階へと上がっていった。

翌朝。

南は周防グループへは向かわず、ひとり車を走らせ、帝都郊外のひっそりとした建物へと向かった。

外見はありふれたテックパーク。だが実態は、厳重...

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