第166章

十分後――。

「バンッ!」という乱暴な音とともに、社長室の扉が遠慮なく押し開けられた。

須藤香里が恨天高のヒールを鳴らし、ふんぞり返って入ってくる。ノックもなし。南の正面の椅子を引き、どさりと腰を下ろすと腕を組み、顎をこれでもかと持ち上げた。

腫れて赤くなった片頬は、反省の色どころか、むしろ彼女の意地の悪さをいっそう際立たせている。

「南社長、私を呼んだってことは――やっと分かったの? 責任取って辞表、出す気になったってことよね」

須藤は鼻で笑い、挑発をたっぷり含ませる。

彼女の中では、南はもう詰んでいた。明日の発表会は逃げ場のない地獄。呼び出されたのも、泣きついてくるために決ま...

ログインして続きを読む