第178章

照明が、一点に集まった。

女優がヒールの音を響かせながらステージ中央へ進み出た瞬間、会場は息を呑む。さっきまで飛び交っていた嘲笑も罵声も、そこでぷつりと途切れた。

――美しすぎる。

ミニマルで冷ややかなラインの衣装が、ジュエリーの幾何学的なカットが放つ鋭い光と、完璧に呼応している。

広いメタリックな余白。そこに重なる不規則なカッティングの布地。煩わしいレースが主張を奪うこともない。だからこそ、ジュエリーの「息づかい」と格が、いっきに何倍にも増幅された。

これが、本当の『秋の景』だ。

「報道関係のみなさん、ご覧の通りです」

いつの間にか南がステージへ上がっていた。マイクを受け取る...

ログインして続きを読む