第179章

法務部長の顔は苦渋に歪んでいた。だが社長の、人を噛み殺しそうな視線に射抜かれ、理不尽だと分かっていながらも腹をくくって――あの馬鹿げた弁護士名義の書面を起草するしかなかった。

星光コンベンションセンター。ステージの熱気は、すでに頂点に達している。

杉本麗良は完全にゾーンに入っていた。手にした裁ちばさみは、まるで意思を持つ生き物のようだ。

動きは淀みなく、迷いは一切ない。最後の「余計な布」が床へと落ちた瞬間――ミニマルなオートクチュールのドレスが、また一着、生まれた。

旬のトップ女優が新作に袖を通し、周防グループの「秋の景」のネックレスを首元に煌めかせる。ハイヒールの音を響かせながら、...

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