第180章

夢咲株式会社本社。

会議室はめちゃくちゃだった。夢咲の社長は肩を上下させて荒く息を吐き、血走った目で床にへたり込む木下咲彩を睨みつけている。

「社長、どうします……?」運営部長は声を震わせた。「ネット中が不買です。取引先はもう法的手続きに入って、うちに賠償請求を――」

「関係を切れ! 今すぐ広報に声明を出させろ!」社長は最後の藁にでも縋るみたいに、ヒステリックに喚いた。「図面の窃取は木下咲彩の単独犯行、会社は一切知らなかった――! 全部あいつに被せろ!」

木下咲彩はガバッと顔を上げ、ぷっくり腫れ上がった頬を押さえた。目いっぱいの愕然。

「……切り捨てるの? あんたが、約束したのに…...

ログインして続きを読む