第188章

その勢いのまま、南はまるで虎が羊の群れへ躍り込むかのように踏み込み、手にした鉄パイプを隙なく振るった。

目の前を塞ぐチンピラを数人まとめて叩き伏せ、びっしりと閉じた包囲網を力ずくで裂く。踏みとどまる間もなく、その裂け目をこじ開けて一気に突破――連中の囲いを抜け出してみせた。

ほんの数分。

さっきまで威張り散らしていた二十人余りは、すでに半分以上が地面に転がっていた。折れた腕や肋を押さえ、のたうち回って「う゛あ゛あ゛……!」と呻き声を上げている。

空気に漂うのは濃い血の匂い。そこへ、屋台が叩き壊されて焦げついた炭と油の臭いが混ざり、胸の奥をえぐってきた。

南は血に濡れた鉄パイプを片手...

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