第20章

母親の心からの心配を耳にして、南の心はほだされ、声も自然と柔らかくなった。

「お母さん、私は大丈夫。さっきまで手が離せなくて、電話に気づかなかったの。心配しないで」

「心配しないわけないじゃない!」電話の向こうで、宮瀬秋奈は安堵と怒りが入り交じった声を上げた。「あなたが一人で外にいると思うと、お母さんずっと気が気じゃなかったのよ。そうだわ、周防奏夢のあの分からず屋が今夜大変なことをやらかしてね。古川家のお爺様を怒らせて病院送りにしちゃったの。あの子が今どうなっているか分からないし、お母さん胸がハラハラしてたまらないわ」

口では周防奏夢を心配していると言いつつも、その語気から伝わってくる...

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