第31章

死に絶えたような静寂が狭い車内に広がり、空気さえも氷のように凍りついていた。

古川和津がハンドルを握る指の関節は白く染まり、その底知れぬ瞳はバックミラー越しに、南の冷淡とも言えるほど冷静な表情を捉えていた。

拒絶。

その言葉を、彼はもう随分と長く聞いていなかった。

彼の周囲の気圧がじわじわと下がり、車内の温度までがそれに伴って数度下がったかのように感じられた。

南の予想に反して、彼は怒りを露わにすることはなく、明らかな感情の揺れすら見せなかった。

ややあって、彼は再び口を開いた。その声は波一つないほど平坦だった。「いいだろう」

そのきっぱりとした返答に、南はかえって少し驚いた。...

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