第62章

古川和津は長く濁った息を吐き出した。しかし、脳裏には先ほど指先が触れ合った瞬間の記憶が、制御不能なまま何度も再生されていた。

彼女の肌はきめ細かく、ほんのりと冷たくて、まるで上質な冷玉のようだった。その一瞬の触感が、まるで電流のように指先から胸の奥へと走り抜け、痺れるような熱い余韻を残している。

彼が心を乱していると、バスルームのドアが開いた。

古川和津が無意識に視線を向けると、呼吸がふっと止まった。

シャワーを浴びたばかりの少女が、湯気を纏いながら姿を現したのだ。彼の大きめな黒いTシャツを身にまとっているせいで、その華奢な体がひどく浮き彫りになり、裾は太ももを辛うじて隠す程度。その...

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