第123章 お見合いの招待状

トラの溜息を耳にするや否や、緑の髪をした下っ端が社長デスクの裏から回り込んできた。照明に照らされたその奇抜な髪色がひときわ目を引く。顔中にへつらいの笑みを浮かべ、小走りでトラのそばに擦り寄ると、おそるおそる尋ねた。

「アニキ、今来たのって、あの海市でブイブイ言わせてた藤原南っすか?」

下っ端の瞳には好奇心と畏敬の念が入り混じり、まるで雲の上の伝説的極道でも見つめるかのようだ。目を丸くして興奮の光を瞬かせ、トラの口から藤原南の武勇伝を少しでも多く引き出そうとしている。

「違えねえ。てめえみてえなチンピラですら知ってる大物が、今じゃこの俺にカネを借りに来やがる。どこのお偉いさんの逆鱗に触れ...

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