第73章 モーニングキス

「言っておくけど、春みたいなバカな子とは違うからね。僕はそう簡単に騙されないよ。ママが国を出てアメリカに行き、五年間もあんたに連絡しなかったのには、絶対に理由があるはずだ。ママがあんたと一緒にいたくないって思ってる限り、何を言っても無駄だから。僕はあんたの味方なんてしないよ」

「じゃあ、もし俺が本当に良いところを見せたら、チャンスをくれるかな?」林田祐一は真剣な眼差しで言った。

「それはあんたの態度次第だね。僕が口利きしてやる価値があるかどうかによるよ」

「わかった。よろしく頼むよ」

林田祐一の物わかりの良さに、丸はニヤリと口角を上げた。

夜の帳が下りる。明珠別荘の照明が次第に薄暗...

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