第81章 私でもいいのか

水原寧々の指先が、写真に写る端正な顔立ちの青年たちの輪郭をそっとなぞる。だが、その胸の奥には複雑な感情が渦巻いていた。本当にこんな方法で、自分の未来を決めてしまっていいのだろうか——

寧々は少しだけ顔を上げ、向かいに座る林田の祖父を見つめた。その瞳には、微かな戸惑いの色が浮かんでいる。

「お祖父様、この方たちは皆、お祖父様がご自身でお選びになったのですか?」

林田の祖父は目の前の湯呑みを手に取ると、椅子の背に寄りかかりながら一口啜った。寧々が先ほど淹れたばかりの茶である。彼は細めた目をさらに和らげ、満足げに一つ頷いた。

「寧々、儂とて物分かりの悪い老いぼれではない。ここにいる若者たち...

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