第58章

「私たちにはあの沼地が深くないことがわかっているからだ。お前たちの身長なら渡れるが、私たちドワーフ族にとっては深すぎるし、幅も広すぎて、渡ることができないのだ」フェイシーは非常に困った様子で言った。

彼の説明によれば、私たちなら直接歩いて渡れるはずだが、もし沼地があると知らされていたら、きっと私たちは渡ろうとしなかっただろう。

「危険だと分かっていながら、あえて進む者などいるはずがない」という理屈だ。

だから私たちが気が変わらないよう、前方に沼地があることを教えなかったのだという。

私はフェイシーの言葉を注意深く考えた。確かに彼の言い分にも一理ある。最初から沼地があると知らされていた...

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