第12章 神様に会った

柳田美咲のこの言葉は、水原空を怒りで血を吐きそうにさせた。

医術の世界では、五年連れ添ったこの妻は、水原空の足元にも及ばない。

今日、もし水原空が手を下さなければ、柳田美咲も彼女が所属する病院も、あの山崎弘国に何の説明もできなかったはずだ。

それなのに佐藤明美と平原俊峰が何か言うと、自分の今日の功績をきれいさっぱり手放し、さらにあれこれと叱りつけている。

もしくそ封印が水原空を抑え続けていなければ、彼はとっくに爆発していただろう。

「わかった」水原空は強引に我慢して、婿入りとして従うしかなかった。

水原空が子犬のように再び素直に言うことを聞くのを見て、柳田美咲の胸はようやくすっき...

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