第100章 同類の人

神野若帆は以前、神野孝峰に謹慎を言い渡されていた。そのせいで「パパに嫌われたのかも」という感覚が、胸の奥に刺さったままだ。だから今回は、父の前でいいところを見せたくて――胃の奥がきりきりするほどの不快感をこらえ、小さな男の子へと歩み寄った。

神野若奈も謹慎こそされていないが、考えていることは若帆と同じだった。ちょうどさっき、院長が神野若芽に向かって口にした言葉も耳に入っている。

――院長が言っていた、自閉症の男の子って、この子のこと?

「まあ、なんて可愛いの。ほら、お姉ちゃんが抱っこしてあげる」

「ねえ、弟くん。お姉ちゃん、飴持ってるよ。こっちにおいで、あげるから」

二人は競うよう...

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