第116章 犬に食わせたほうがましだ

神野若奈と神野若帆は、それが神野若芽の粥だと分かっていた。さっき配達員がわざわざ名指しで「神野若芽さま宛てです」と言っていたのだ。若芽が頼んだデリバリーに違いない。

「かな姉が飲んだら、何なの?」

神野若帆が立ち上がり、神野若芽を睨みつける。

「それ、私の」

神野若芽は粥に視線を落とし、淡々と言った。

「ごめんなさい、若芽姉さん。わざとじゃないの……あなたの粥だなんて」

神野若奈は俯き、目尻を赤くしている。悔しさと委屈が滲んだ顔は、見ているだけで胸が痛むほどだった。

神野若帆が一歩前に出て、若芽と若奈の間に割って入る。

「かな姉、これから競技会でしょ。キッチンの朝ごはん、まだ...

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