第117章 家を買う

神野若芽は小説投稿サイトを閉じると、別のサイトを開いて物件を眺め始めた。

目に留まったのは、なかなか出来のいい一軒のヴィラだった。眺めもよく、庭には池まである。暮らすには相当快適だろう。

けれど、周防ほしが住むのは一人きり。まだ十歳の男の子に、家の手入れや管理までさせるのは酷だ。だから別荘や庄園の類は最初から候補から外した。

不動産の購入にはそれなりに慣れているとはいえ、より詳しい人間に一度当たっておくのが無難だ。

神野若芽はスマホを手に取り、ある男へLINEを送った。

その男は不動産業界でそこそこ顔が利く。投資で株を回していた頃に知り合い、関係も悪くない。

「家を買いたい」

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