第14章 彼女は私の娘だ

神野孝峰は家から慌ただしく駆けつけ、車を乱暴に停めると、怒気を顔いっぱいに滲ませた。

警察署の入口では、神野姉妹が待っていた。孝峰の険しい表情――今にも爆発しそうな気配を見て、二人はさっと身を引く。巻き添えを食うのは御免だ。壁際に寄り、息を潜めて黙り込んだ。

孝峰は大股で署内へ入ると、近くにいた巡査をつかまえた。

「すみません、ちょっと聞きたいことがあるんですが」

「何ですか?」

突然腕を取られた巡査は露骨に不機嫌そうに眉をひそめ、孝峰を上から下まで値踏みするように見た。どこか鼻につく態度だ。

孝峰の顔色がさらに悪くなる。――何だ、その物言いは。

神野孝峰といえば上場企業の社...

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