第149章 どうして私の代わりに決めるの?

瞼を半分だけ伏せ、羽のような睫毛が綺麗な瞳に影を落とす。内側の感情は、覗こうとしても覗けない。

それでも何人かのクラスメイトが、好奇心に負けて寄ってきた。

「若芽、いつバレー覚えたの?」

神野若芽はスマホから目を離さない。

「近所の人に教わった」

近所の人に? じゃあ部活でもなく、あくまで独学寄りの――趣味の範囲ってこと?

その「趣味の神野若芽」が、専門的に鍛えられてきた神野若帆に勝った……?

担任の須藤リリが体育教師を連れてやって来た。神野若奈と神野若帆も、遅れて近づいてくる。

須藤リリは神野若芽の方を一瞥し、眉間に深い皺を刻んだ。

「みんな、静かに。大事な話があります。...

ログインして続きを読む