第155章 神野若奈が権田真鳥に声をかける

「……す、すごい……なんて鋭い目……!」

権田真鳥の視線がすっとこちらをなぞった瞬間、神野若奈は全身がびくりと震えた。雪の光をまとった剣先を、鼻先に突きつけられたみたいに。

格好いい。格好いい、はずなのに――その視線を浴びているだけで、背中に冷たいものが走る。

神野若奈の唇が小刻みに震えた。緊張のせいか、寒さのせいか、自分でも分からない。

「せ、先生……わ、私、特進一組の神野若奈です。ちょっと、質問があって……」

(先生って、勉強熱心な優等生が好きでしょ。こういう入り方なら、絶対大丈夫)

内心で勝ち誇っていたのに、返ってきたのは冷ややかな一瞥だけだった。すぐに視線を外され、興味す...

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