第178章 彼女を弟子にする

阿部眞一芥は少し気まずそうに、こくりとうなずいた。

「このところ、ずいぶん強くなったね」

「授業の合間に、ちょっと研究しただけです」神野若芽は事実を口にする。

学校が休みじゃない時期は、授業中に眠れそうで眠れないこともある。そういうとき、手持ち無沙汰で棋力の伸ばし方を考えていた。

屋敷の庭。中庭の中央。

対局は終わったのに、見物人たちはさっきまでの張り詰めた空気から抜け出せずにいた。

その中の、いかにも玄人然とした年配の男が、阿部先生が二度も負けた事実を受け入れられないのか、ひげを撫でながら言う。

「きっと阿部先生がお疲れだったんですよ」

神野唯臣も、そこは否定できないと思っ...

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