第181章 逆らってはいけない男

神野若奈は言いかけて、言葉を飲み込むようにしてから口を開いた。

「……実は、若芽姉さんも、あの屋敷のティーパーティーに入ってたの」

「は?」神野孝峰が目を見開く。「追い出されなかったのか?」

神野若帆がむっとして言う。

「一回は追い出されたっぽいよ。でも、あとで図々しくまた上がってった」

「……そうか」

孝峰には理解できなかった。碁のことなど何ひとつ分からない神野若芽が、棋聖の茶会に顔を出して何をするというのか。

「何しに行ったんだ?」

菓子でもつまみに?

神野若奈は唇をきゅっと結び、意を決したように続けた。

「お父さん。若芽姉さんが何をしに行ったかは分からない。でも、お...

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