第211章 絶対に負ける!

「でもさ、芳賀冴白のほうから神野若奈を抱きしめたんでしょ……いくら仲が良くても、あれはさすがにナシじゃない?」

「だよね。普通の男女の友だちがやる距離感じゃないっていうか……」

……

周囲のひそひそ声が耳に刺さり、芳賀冴白は針で突かれているみたいな気分だった。

けれど今は、そんなものに構っていられない。神野若奈を落ち着かせるのが先だ。口を塞ぐ方法は、あとで考えればいい。

そこへ、篠崎世梨と竹内媛が神野若芽の隣で笑いながら歩いてきた。

「……あ」

篠崎世梨が足を止め、竹内媛も気まずそうに視線をそらす。二人は顔を見合わせた。

このまま若芽に「避ける?」と声をかけようとした、その瞬...

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