第218章 神野若芽がお婆さんを救う

「は?」

寺内七造は首を傾げ、権田真鳥を見た。

「じゃあ、カメはどうするんすか。こんなチャンス、そうそう――」

口ではそう言いながらも、寺内七造は車を路肩へ寄せて停めた。

神野若奈は、車から降りてくる権田真鳥を見て眉をひそめる。

――この貧乏人が、なんでここに?

……待って。あの車――

滑らかなボディライン。美しいシザーズドア。

あれ、世界限定のマイバッハじゃない?!

神野若奈は何度も目をこすった。

車は消えない。見間違いじゃない。

しかも権田真鳥が、まっすぐこちらへ歩いてくる。

神々しいほど整ったその顔を見た瞬間、神野若奈の胸がどくんと跳ねた。頬が熱い。

「権田さ...

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