第30章 誰が第一位だ?

けれど神野若芽は、特に気にした様子もなかった。彼女も同じように、机に向かって黙々とペンを走らせ始める。

ただ、手が早い。

1時間もしないうちに、もう書き終えていた。

そして答案を見直しもせず、さっさと提出して、リュックを背負うと教室を出ていった。

宇野月は一瞬きょとんとしたが、すぐに口元がゆるむ。

――まあ、そうよね。

周囲の生徒たちも、若芽が出したのを見て内心ほっとしていた。

「あれなら最下位だろ」

そんな空気が、教室のあちこちに漂う。なら、自分たちはそこまで焦らなくていい。そう思えたからだ。

それからの二日間も同じだった。神野若芽は毎回、いちばんに答案を出した。

そし...

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