第35章 疑い

校長は彼女たちの言い争いに頭がガンガンしてきて、ついに苛立った声を落とした。

「で、いま証拠はあるのかね?」

教師たちは誰も口を開けない。

校長は唇をきゅっと結び、結論を出す。

「……こうしよう。今回は証拠がない以上、こちらも憶測で決めつけるわけにはいかない。来月、月例テストがあるだろう? その結果を見れば分かる」

「校長先生、疑うのにも理由はあります」宇野月が食い下がる。「記述の答えがほとんど模範解答に近いんです。作文は満点。誰かの模範文を写した可能性だってありますよね?」

今日は必ず決着をつけないと、自分の顔が立たない。そんな執念が声に滲んでいた。

校長は宇野月を見た。重点...

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