第6章

 誤解は解けたものの、龍崎圭に私を解放する気配は微塵もなかった。

 むしろ私が独身だと知って、その粘着質ぶりは悪化の一途をたどっている。

 彼は私が隙あらば逃げ出すと決めつけており、できることなら私を小さくして、ポケットに入れて持ち歩きたいとすら思っているようだった。

 そんな膠着状態が続いたある日、鈴木はるかが怒鳴り込んできた。

 ドアが開いた瞬間、彼女がしたことは、私への平手打ちでも、銃を抜くことでもなく――

「羽美さん! 本当に生きてたのね! 会いたかったわ!」

 彼女はコアラのように私にしがみついてきた。

「???」

 龍崎圭が鬼のような形相で、彼女を私から引き剥がす...

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