第15章

桐生初夏は片手で桐生麻衣の喉元を締め上げ、もう片方の手でハンドルを強引にもぎ取った。

「四年も経って、あんたは相変わらず何ひとつ成長してない。こんな下手くそなやり方しかできないの? 自分の命まで一緒に捨てるつもり?」

喉を絞められて麻衣の目は真っ赤に充血し、顔色は紙みたいに白い。それでも必死にハンドルへしがみつき、初夏に噛みつくように抵抗した。

「……いい。どんなに痛い目を見ても、あんたを死体も残らないくらいにしてやる!」

桐生初夏が無傷で戻ってきたら、自分がいま手にしているものは全部、消える。

だったら――賭けるしかない。

初夏は冷たく笑い、麻衣の腕の向こうから車の主制御を操作...

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