第39章

翌日、春風幼稚園。

指導主任室では、頭頂部がつるりとした中年男が、桐生初夏に向かって延々と語り続けていた。

「当園では一貫して、すべての子どもは平等であるという価値観を大切にしております。お子さまたちは最良の教育を受けられるだけでなく、優秀なお友だちにも恵まれ――」

「おっしゃりたいことは分かります」

桐生初夏はにこやかに、けれどきっぱりと遮った。

「ただ、うちの子たちは今まで一度も幼稚園に通ったことがなくて。環境に慣れられるかが心配なんです」

「そこはご安心ください」

指導主任は少し離れた場所にいる若い女性教師へ、手招きをした。女性はすぐに小走りで近づいてくる。

「こちらが...

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