第44章

「神崎家のシステムに侵入したのは……君か?」

桐生初夏は一瞬だけ目を瞬かせ、驚いた様子も見せずに、淡々と二文字を吐いた。

「違う」

その答えは、神崎司にとって意外でもなんでもなかった。

状況証拠を積み上げれば積み上げるほど、桐生初夏がHNであるはずがない。なのに自分は、滑稽なほど強引に二人を結びつけようとしていた。

「妹、もう見るな」

萌々が玄関のほうを、瞬きもせず見つめ続けているのを見て、プリンは思わずため息をついた。

「もう行ったよ」

神崎司が現れてからというもの、萌々の視線はまるで彼に縫い付けられたみたいだった。さっきだって、自分が引き止めなければ、あの子は追いかけて外...

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