第70章

「神崎様、隼人様の体調はもう問題ありません」

科長はマンゴーのカルテと検査報告書を一緒に神崎司へ手渡し、恭しく頭を下げた。

「いつでも退院の手続きが可能です」

やはり、あの悪ガキはとっくに回復していたか。

神崎司は険しい顔で手元の資料を小山春に渡し、退院手続きを済ませるよう命じた。

病室へ戻ると、吉川たちがマンゴーと睨み合っていた。

「荷物をまとめて退院の準備をしろと言ったはずだが?」

「隼人様が、どうしても退院したくないと……」使用人は泣きそうな顔をしている。「早く中へ入って見てやってください」

神崎司が足早に病室へ入ると、滑稽な光景が目に飛び込んできた。

マンゴーがベッ...

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