第86章

神崎司はぴたりと動きを止め、見間違いではないかと再度確認した。

HNの態度が、以前とは打って変わっている。

今日たまたま追い詰めたことで、神崎グループの底力を思い知ったとでもいうのだろうか。

神崎司は長い指を滑らせ、素早くタイピングして返信した。

『で、具体的にどう提携したいんだ?』

向こうの反応も早い。

『このバグを修正して、欲しいものを手に入れたら会いましょう』

彼は表情を変えずにコードを一行打ち込み、さらに返した。

『俺が直してやろう。プログラムに侵入したから、そっちの動作ルールは把握している』

HN:『それは助かるわ。どうぞ』

神崎司は指を躍らせて修復プログラムを...

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