第8章

千夏視点

朝の七時三分きっかり、テックスタードでの新たな一日に向けてノートパソコンの入ったバッグを掴んだ、まさにその時、メールの通知音が鳴った。

K市大学入学事務局。

マンションのドアノブにかけた手が凍りつく。一瞬、息ができなかった。

来た。不合格か、合格か。

震える指でメールを開く。

『おめでとうございます!この度、出願書類審査の一環として、卒業生面接の対象者に選出されましたことをお知らせいたします。これは我々の評価における重要なステップであり……』

マジか。面接に呼ばれた。

すぐにメールをスクリーンショットして、友人たちに送った。

数秒で石川颯太から返...

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