第二十三章 心音の独り旅

心音は書き机によじ登り、タブレットを手に取った。

ママのアカウントの入り方は知っている。いつも絵本を読むときに使わせてもらっていて、パスワードはとっくに覚えていた。

明里が出発する前の晩、ふたりで一緒に航空便を調べたことがある。明里は「同伴者のいないお子様でも、UM(アンアカンパニード・マイナー)サービスを使えばひとりで飛行機に乗れるよ」と言って、スマホの予約画面を見せてくれた。

心音はあのページの見た目を、ちゃんと記憶していた。

タブレットを開き、ママのアカウントにログインする。パスワードは心音の誕生日で、一度も変えたことがない。購票ページを立ち上げ、記憶の中の手順をたどりながら、ひ...

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