第三十一章 その歌、知ってる?

翌日、発表会の会場は都内の高級イベントホールに設けられた。

メディア関係者と業界人がぎっしりと席を埋め、舞台上の白いスポットライトが眩しく照り、フラッシュがあちこちで弾けた。

入場しながら、温音は人混みの中をさっと見渡した。遠山徳栄が前方中央付近の席に陣取り、スーツをきちんと着こなして表情も淡々と、まるで結末が最初から決まっていた出来事を見届けに来たかのようだった。

澄花が銀色のドレスをまとってステージに上がった。

丹念に作り込まれた表情を纏い、深い情感を漂わせながら、新曲《微光》を正式に発表した。

ステージ上で、澄花は何度も客席の颯真へと視線を向けた。「守りたい人がいる」「この歌は...

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