第四十八章 白い部屋から

温音は白の中から目を覚ました。

意識が浮上したとき、最初に耳に届いたのは心拍モニターの規則的な音だった。

指先を動かす。

「時雄はどこ」

疑問ではなかった。詰問だった。

声は嗄れていたが、明瞭だった。

颯真はベッドの脇に立ち、少しの間黙っていた。

「別荘にいる。今のところ安全だ」

温音は身を起こそうともがいた。颯真が肩に手を置く。力は強くないが、離さない。

「落ち着け」

「離して」

「条件がある」

温音は顔を上げ、彼を見据えた。

颯真の表情は変わらなかった。ただ彼女を見ていた。これから言うべき言葉はすでに整理されていて、あとは彼女が静かに聞く準備ができるのを待って...

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