第九十三章 水族館の青い光

「今朝、澄花はやってはならないことをした」

声は低くもなく、感情の起伏もない。まるでとっくに冷めた古い出来事を淡々と語るような口調だった。

「越えてはならない一線を踏み越えた――それが彼女の自業自得だ」

温音は聞き終えて、胸の奥がわずかに沈んだ。すぐに元の場所へ戻っていく。

やはりそうだった。自分のためではない、澄花が彼の権威を踏みにじったからだ。それ以上知る必要も、細かいことを問い質す必要もない――それだけわかれば、ずっと心の隅に押し込んでいた問いを完全に手放せる。

温音は茶碗を持ち上げ、食事を続けた。

颯真は目を向け、何の揺らぎもない彼女の横顔を見つめた。何も聞いていないようで...

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