第109章 どう感謝する?

私が車の窓を下ろすと、正井春斗がこちらへ寄ってきた。

彼は両手を窓枠に置き、にやにやと笑う。

「瀬川さん、そんなに急いで帰ることないでしょう。正直言って、俺、瀬川さんのことかなり気に入ってるんですよ。……どうです? 降りてくれたら、いいところに案内しますけど」

私はシートに深く背を預け、冷えた目で見返した。

「春斗さん。そういう口説き方、私には効きません」

「ははっ、面白い!」

私の言葉で引くどころか、正井春斗はますます楽しそうに目を輝かせた。

ぱん、と手を叩いて、またにやつく。

「瀬川さん、性格が俺の好みど真ん中です。今日って最高の日だなぁ。収穫がデカい」

そして視線を私...

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