第127章 利益を得られない

「うん、先に行ってて。俺も準備したらすぐ向かう」

 そう言って手をひらりと振った。

 彼女が出ていったあと、机に置かれた財務報告書へ目を落とす。眉間がきつく寄った。

 紙面は真っ赤だ。マイナス、マイナス、マイナス。

 このあと会議で連中が何を言い出すか、想像するだけで胃が重くなる。

 俺は深く息を吐き、報告書を掴んで会議室へ向かった。

 会議は二時間近く。

 そのうち一時間以上は、ただの言い合いだった。

 金を出せ、金が足りない――それ以外は責任の押しつけ合い。挙げ句、手持ちの株を現金化したいだの何だの、がなり立てる声が飛び交い、頭が割れそうになる。

「いい加減にしろ。宮本...

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