第135章 営業部

父はそう言い終えると顔を上げ、俺を見た。返事を待っている。

少し考えてから、俺は口を開いた。

「世論の力を使えってこと?」

父は満足げにうなずく。

「さすがは俺の息子だ。飲み込みが早い」

そう言って葉巻を深く吸い込み、ゆっくりと煙を吐いてから続けた。

「瀬川家が、お前と瀬川香織の動画を会場に流す度胸があるなら、こっちはこのまま炎上させてやる。話題は、先に火をつけたほうが勝ちだ」

父はくっと笑う。

「野次馬は真実なんて気にしない。面白いかどうか、それだけだ」

「なら、もっと派手に騒がせる」

父は俺を一瞥し、言葉を継いだ。

「男女の仲なんて珍しくもない。だが問題はタイミング...

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