第140章 証拠を探す

「……私たち、まだ病院だよね? お母さんは? どこにいるの?」

そう言いながらベッドを降りようとした私の肩を、神崎倫司がそっと押さえた。

「動くな。美和さんは大丈夫、隣の病室にいる。君のほうが軽い低血糖だってさ。医者に安静にしろって言われてる」

「お母さんのところ行く。絶対行く!」

私が引かないのを見て、倫司は困ったように息をつき、結局折れた。

彼は床に片膝をつき、私の足に靴を履かせてくれる。

「わかった。俺が一緒に行く。凪紗、焦るな」

靴のかかとをきちんと踏む暇もなく、私は隣の病室へ駆け出した。

扉を開けた瞬間、母はベッドに横になったまま父と話していて、父は傍らで果物の皮を...

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