第151章 縁談をまとめよう

正井家の長男・正井悠生が平手を振り下ろすと、正井春斗の片頬はみるみる腫れ上がった。

「……兄貴、なんで俺を殴るんだよ」

春斗は頬を押さえ、小声で恨み言を漏らす。

悠生は懐から絹のハンカチを取り出し、落ち着き払って手を拭きながら父に向き直った。

「瀬川社長、この件は俺が必ず落とし前をつけます」

言い終えるや、ハンカチを春斗の顔へ投げつける。

「次男様を連れて行け」

「はい!」

屈強な男たちが顔を見合わせ、春斗の両腕を左右から掴んで外へ引きずった。

「俺は正井家の次男様だぞ! 触った奴から殺す!」

喚き散らす春斗に、悠生の眉間が深く寄る。彼は父へ一礼した。

「瀬川社長、すぐ...

ログインして続きを読む